2018年11月21日「フーガはユーガ」を読みました。
感想 <フーガはユーガ>
最後の章で、涙が出てきました。
自分でも、どういう意味の涙なのか、説明のできない涙です。
温かく、ホッとする感情。
ありがとうと言いたくなる思い。
うん、うん、そうでなくちゃね、という安心の気持ち。
いろいろな思いがこみ上げてきました。
親が子供を虐待する場面から始まります。
読み進めると、さらに、酷い場面も出てきます。
ありえない、ありえない。もう止めて。
読んでいて、苦しくなるほどです。
でも、最後に、こんな場面が待っていたなんて。
想定外の外からやってくる風我に、周囲の皆は驚かされます。
この物語を読み終えたとき、わたしは、想定外の外へ連れ出され、温もりのある驚きの場所へ瞬間移動させてもらった気分になりました。
最初から最後まで引き込まれる物語でした。
あらすじ <フーガはユーガ>
常盤優我と常盤風我、双子の兄弟の物語です。
二人は、父親から暴力を受け、母親もそれを見て見ぬふりという環境で育ちました。
5歳のとき、二人は、不思議な現象が起きる体験をします。
その後、二人でその現象の研究を重ね、自分たちの特異さをうまく使いこなせるようになります。
「人を支配する奴は許さない」という思いを持つ二人が大人になったとき、自分たちの特異さを使って、悪を叩きのめし、大切な人を守ります。
風我は言います。 (P146)
「優我の人生は、俺のものでもある」
「二人で二つの人生だ。どっちも俺たちのものだ」
タイトルの通り、 フーガはユーガです。
旧「紙飛行機文庫」に書いた「フーガはユーガ」の感想はこちらです。
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単行本 フーガはユーガ
出版社 実業之日本社
発売日 2018年11月8日
文庫本 フーガはユーガ (実業之日本社文庫)
出版社 実業之日本社文庫
発売日 2021年10月7日