2009年6月7日「アヒルと鴨のコインロッカー」文庫本を読みました。
感想 <アヒルと鴨のコインロッカー>
この小説を初めて読んだ後に、映画を見た。
テレビでの映画放送も見た。
そのためか、今、改めてこの小説を読むと、濱田岳さん、瑛太さん、松田龍平さん、大塚寧々さんのイメージで読み進めていってしまう。
でも、本当に、映画と小説のイメージがぴったりで、うれしくなる。
小説を読むのも2回目、映画も2回見た、ということになると、当然、結末を知っていて読むことになる。
そうなると、セリフのひとつひとつが、とても気になる。
初回に読んだときは、何となく読み流してしまっていたなあ、と気づくことが多い。
伊坂さんの小説は、そういうパターンが多くて、2度目、3度目も別の楽しみ方ができるところが好き。
特に、この「アヒルと鴨のコインロッカー」は、再読すると面白い。
初回に読んだときは、(そういうことだったの?)と、ドンデン返しに唸ったけど、再読すると、(あら、こんなところにキーワードがあるじゃない)って、思う場面がちりばめられていることに、唸ってしまう。
あらすじ <アヒルと鴨のコインロッカー>
大学入学のために、椎名は仙台に引っ越してくる。
すると、アパートの隣に住む「河崎」と名乗る男性から
「一緒に本屋を襲わないか」と誘われる。
本屋を襲って「広辞苑」を盗むという計画。
この、(現在)の椎名が語る話と、(二年前)を語る琴美の話が交互に進んでいく。
二年前に、仙台でペット殺し(虐待)事件が多発していたのだ。
そして、琴美は、ブータン人のドルジと一緒に暮らしていた。
そこへ、琴美の元交際相手の河崎が現れ、ドルジに日本語を教える。
現在と二年前が、最後には、うまく噛み合うところが圧巻。
主な登場人物
椎名 (大学生)
河崎 (琴美の元交際相手)
琴美 (ペットショップ店員)
ドルジ(ブータン人)
麗子 (ペットショップの店長)
旧「紙飛行機文庫」に書いた「アヒルと鴨のコインロッカー」の感想はこちらです。
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単行本 アヒルと鴨のコインロッカー (ミステリ・フロンティア)
出版社 東京創元社
発売日 2003年11月20日
文庫本 アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)
出版社 創元推理文庫
発売日 2006年12月22日