2013年2月29日「ガソリン生活」を読みました。
感想 <ガソリン生活>
家族愛がつまった、ほのぼのとしたミステリーだった。
車と車が会話をする。その会話によって物語が進行していく。
車自身に見えないものや、聞こえないものは、車も語ることができない。
そうなると、読者であるわたしにも、見えてこない。
なんと悔しいことか・・・
一体、事は、どう進展したのか、どんな会話がなされたのか、
デミオが気になるように、わたしも、すごく気になる。
その気になる気持ちが、より一層、この物語を盛り上げているように思える。
またまた、伊坂さんのアイデアに拍手です。
楽しませてもらえて、感謝です。
あらすじ <ガソリン生活>
車が語り手となる小説だ。
望月一家は、母・長男・長女・次男の4人家族であり、愛車は緑のデミオである。
大学生の良夫は、ちょっと抜けてるんだけど、名前の通り、良い人=グッドマン。
そして、小学生の次男・亨は、まるでコナン君のように、大人のような子ども。
この長男と次男がデミオで出かけた時に、元女優の荒木翠と偶然出会い、
彼女を車に乗せることとなる。
そして、荒木翠を目的地まで送り届けて、別れた数時間後に、彼女は事故死してしまうのだった。
その後、高校生のまどかと、その交際相手が事件に巻き込まれて、それを救出するために、家族が奮闘する。
そこへ、隣に住む校長先生や、荒木翠を追っていた記者が、その救出に手を貸してくれる。
さらに、小学生の亨にいじめ問題が発生する。
さまざまな問題や事件や事故が発生する中、それぞれの登場人物が、それぞれの個性を発揮して、解決に向かう。
荒木翠の事故死の真相を見抜いてしまう小学生の亨は、クラスのいじめっこたちをも退治してしまうほど、あっぱれだ。
旧「紙飛行機文庫」に書いた「ガソリン生活」の感想はこちらです。
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単行本 ガソリン生活
出版社 朝日新聞出版
発売日 2013年03月07日
文庫本 ガソリン生活 (朝日文庫)
出版社 朝日新聞出版
発売日 2016年03月07日