2010年4月6日「オー!ファーザー」を読みました。
感想 <オー!ファーザー>
伊坂 幸太郎さんの<あとがき>によると、この「オー!ファーザー」は、伊坂さんの作品の中で、第一期の最後の作品になるらしい。
ちなみに、第二期は「ゴールデンスランバー」以降だとか。
伊坂さんご本人が、そうおっしゃる通り、伊坂さんのお得意パターンがちりばめられ
伊坂さんのファンとしては、待ってました!って感じだ。
個性のある者たちの、ユニークな行動と発言は、陽気なギャングシリーズのような、面白さがあった。
わたしは、伊坂さんの小説の醍醐味のひとつに、伏線の回収があると思う。
この「オー!ファーザー」も、残り30~50ページほどで、一気に回収していく。
えーっ、これまでも伏線だったのか、あれも、これも・・・!とうれしくなった。
改めて、最初から、もう一度読み直した。
主人公は男子高校生の由紀夫くん。
彼の友人の鱒二くんは、「井伏鱒二と同じ名前か」と、言われるシーンがある。
こうなると、由紀夫くんは「三島由紀夫と同じ名前か」と言いたくなるよ。
伊坂さんの小説の登場人物の名前には、きっと意味があるんだろうな、と思うのは、わたしだけでしょうか。
あらすじ <オー!ファーザー>
男子高校生の由紀夫は、ひとりっこだけど、6人家族だ。
由紀夫・母・4人の父の6人家族です。4人の父親・・・?
母親が、二股ならぬ四股をかけていて、由紀夫の父親は、鷹・悟・葵・勲のうちの誰かなんだけど、今だに不明だ。
そして、4人それぞれに、個性がある父親たちなのだ。
ギャンブルが大好きな鷹。
何でも知っている頭のいい悟。
スポーツ万能の勲。
女性にもてる葵。
ギャンブル好きの鷹とドッグレースに行った際、由紀夫は、盗みの現場を目撃してしまう。
そこから、家族中はいろんなことに巻き込まれていく、というお話。
旧「紙飛行機文庫」に書いた「オー!ファーザー」の感想はこちらです。
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単行本 <オー!ファーザー>
出版社 新潮社
発売日 2010年10月03日
文庫本 <オー!ファーザー>
出版社 新潮文庫
発売日 2013年6月26日