2009年4月12日「重力ピエロ」(文庫本)を読みました。
感想 <重力ピエロ>
ホント、伊坂さんって物知りだなぁと、今さらながら感心。
登場してくる人物たちのせりふが、いろんなところからの引用だったり、比喩だったり。
それでいて、知識をひけらかすような人物ではなく、どのせりふもスマートなところがカッコいいなあ。
伊坂さんの作品に登場する人物は、どの人も魅力的だけど、「重力ピエロ」の泉水・春の兄弟の関係も、すごく魅力的だった。
また、その両親も魅力的で、この父、この母に育てられたからこその兄弟だろうなぁ。
あらすじ <重力ピエロ>
春は、母親がレイプされた結果に生まれた。
大人になった春は、落書きを消す仕事をしている。
その兄の泉水は、遺伝子を扱う会社に勤務している。
この小説のキーワードは「遺伝子」かもしれない。
落書きと連続放火事件の関連に気がつく春。
その落書きが遺伝子と関係があるのではないかと推理。
その後、あるルールに気がつく父親。
「ふわりふわりと飛ぶピエロに重力なんて関係ない」と言った母。
「楽しそうに生きていれば、地球の重力なんて関係なくなる」と言った父。
その両親に育てられた兄弟の想いは、同じものがある。
旧「紙飛行機文庫」に書いた「重力ピエロ」の感想はこちらです。
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単行本 <重力ピエロ>
出版社 新潮社
発売日 2003年04月
文庫本 <重力ピエロ>
出版社 新潮社(新潮文庫)
発売日 2006年6月日28日