紙飛行機文庫 <紙飛行機ドットコム>

伊坂幸太郎さんの作品に惹かれて、伊坂幸太郎さんのファンになりました。伊坂幸太郎さんの、最新刊から文庫本まで読み、感想やあらすじなどを書いています。

終末のフール <伊坂幸太郎さん>

2009年7月18日「終末のフール」(文庫本)を読みました。

 感想 <終末のフール>

まず、最初にイメージしたのは、映画「フィッシュストーリー」だった。
この春に観た映画だけど、原作とはちょっと違う設定があり、それはそれで映画的で面白いと思っていた。

それが、なんとなんと、この「終末のフール」の設定やらエピソードを盛り込んだみたいで、それがわかると、(この本を読んでからフィッシュストーリーの映画を見たら、もっと楽しめたかも)と、感じたのが、最初の感想だ。

8つの話がある。どれもそれぞれに(なるほどなぁ)と、それぞれの生き方に感心した。

印象に残ったのは、「鋼鉄のウール」のボクサー。
もうすぐ世の中が終わるというのに、彼は、ずっと変わらず練習を続けている。
どんなことでも、同じことをずっと続けるって、難しい。
それができる人が、チャンピオンになれるんだと思う。

 

 

あらすじ <終末のフール>

 終末のフール
 太陽のシール
 籠城のビール
 冬眠のガール
 鋼鉄のウール
 天体のヨール
 演劇のオール
 深海のボール

この8つの短編からなる連作ものだ。

「8年後に小惑星が落ちてきて地球が滅亡する」と発表されてから5年後のお話。
8年前には、犯罪が増え、パニック状態の混乱した世の中だった。
しかし、あと3年となったとき、人々は、小康状態となる。
仙台市にあるヒルズタウンに住む人々のそれぞれを描いたもの。

 

 

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 単行本  終末のフール

出版社  集英社

発売日  2006年03月26日

 

文庫本  終末のフール (集英社文庫)

出版社  集英社文庫
発売日  2009年06月26日